BLACK×HEAVEN
3人の人間を宙に浮かせ、あたしはさっき来た所を戻り始めた。



リュウとばあちゃんは驚いている。



《お姉ちゃん、コンビニにいた人だよね?魔法が使えるの?》



リュウにはあたしが見えてたんか。



確認のため、ばあちゃんの方を見てみた。



「この子にもあたしと同じ力があるんだよ。


ただ、まだ幽霊と生きてる人間の区別がつかないみたいなんだ。


でも、この火事を知らせてくれたのはこの子だ。


だからすぐに助けにきたのはよかったんじゃが、火のまわりが早くて出れなくなっちまって…」



なるほど。



あたしは深く頷いた。



《あたしは幽霊やねん。だからこんな事出来るねんで》


《へぇ、すごいね》


《まぁな》



リュウはやっぱり声がでーへんみたいで、こんなに近くにいるのに頭の中で会話をせんとアカンかった。
< 237 / 256 >

この作品をシェア

pagetop