BLACK×HEAVEN
「お前の下界での仕事はこれで終わりだ」


「え…?」


「死を覚悟で人を助けようとする事が、仕事人卒業の条件だったんだ」



じゃあ…



あたしは天国に行けるん…?



―ずっとみんなを見てるから―



これでシュウイチとの約束を守れる。



「じゃあ、グレイブっていうのはホンマはないの?ただの脅し文句やったって事?」


「いや、ある。


でもグレイブに送られるのは、仕事人になっても全く心を入れ替えないやつが二度目の死を迎えた時だけだ。


命懸けの仕事をして死んでも、グレイブには送られない。


グレイブの存在を知っていながらも命を張れる仕事人だけが、天国に行ける」



そうやったんや。



そういう事は最初に言っておいてほしかったけど、それを言ったら意味ないんやんな。



「じゃぁ…、あたしは…もう天国に行けるんやね…」
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