BLACK×HEAVEN
でも、じっとしててもしょうがないし、とりあえずコイツに従ってみよかな。



真っ直ぐ歩けとかゆわれても、方向とかなんもわからんし。



足が地についてる感覚もあんまりないし、イライラしてきた。



「お前、方向音痴か?真っ直ぐ前だって言ってんだろ。もうちょっと右」



あたしのイライラを逆なでた。



「全部真っ黒なんやから方向なんかわかるわけないやろ!」


「あぁ、そうか」



男がそう言った直後に、目の前に真っ直ぐ前方に伸びた幅2メートルくらいの道が現れた。



うっすらと輝いているように見える。



光の道。



「そこ、歩いてきて。別に走ってもいいけど」


「最初っから出してほしかったけどな」



あたしはひたすらその道を歩いた。



絶対走らへんからな。



あえてゆっくりいったんねん。



全面的にコイツに従う気はまだなかった。
< 7 / 256 >

この作品をシェア

pagetop