BLACK×HEAVEN
「ど、どうせ撃てないんだろう?その拳銃は見せかけなんじゃないのか?」



今までなんにも言わずに様子を見ていた初老の男性がリーダーに言った。



また新しいアホが出てきた。



男性の奥さんらしき女性が男性の腕をつかんだ。



やめてください、余計な事しないで―



「何ですか?」



リーダーは男性を見た。



サングラスのせいで目は見えへんはずやのに、リーダーが目を細めるんがわかった。



「お前たちが持ってるそれは、おもちゃなんじゃないかと聞いているんだ」



男性は比較的ハッキリした口調で言った。



初老といっては失礼な年なんかもしれへん。



アホやけど、さっきのサラリーマンよりは根性ありそうや。



でもあんた、あれは本物なんよ。



残念やけども。
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