雑草だから笑う。
どうして同じ兄弟なのに兄は普通に働いて給料も貰って、私は家で働いて休みも給料もないのだろうという怒りがあった。

父は「退院したら頑張るから」と言っていたのに引きこもりになって家から出ようとしない。

祖母はこういう状況でも一切自分の生活を変えようとしない。

彼らに対してイライラが募っていた。


母と私だけがいくら働いても働いても借金は減るどころか増えていく。




辛かった。

苦しかった。

仕事が終わると家で1人でよく泣いた。

何度も何度も死にたくなった。




それでも結局は「父は生まれ変わる」と信じて母と2人、必死に働くしかなかった。



日に日に老けていく母。



母に当り散らしたこともあった。


周りの友人達は、結婚したり、出産したり、やりがいのある仕事をしたり、お金を貯めて新車を買ったりと確実に先へ先へ歩いているのに何で私はここに立ち止まっているのだろう。



私だって先へ進みたい。


どうしてそれが許されないのだろう。




家族なんて名ばかりの人達への怒りがあった。

唯一、私の気持ちを分かってくれるのが母だったので、私は母に甘えて当り散らしてたのかもしれない。

当り散らした後の母の悲しそうな顔が忘れられない。




お母さん、今さらだけどごめんなさい。





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