雑草だから笑う。
そんな生活の真っ只中、ある事件が起きた。


母が祖母と廊下で話している。

私が通り過ぎると祖母の声が小さくなった。

後で母に聞いてみると、話の内容に驚いて声も出なかった。



祖母の言っていた話はこうだった。




両親の部屋は2階の私の部屋の隣。

でも父は松葉杖で2階まで上がるのが困難だからと下の台所の隣の部屋で寝起きをしていた。

母と私は夕方から仕事へ出かける。

その後、しばらくして、祖母が台所へ行ったらしい。


父の所へはうちで働いてるパートのおばさんが来ていた。

私達と交代で仕事が終わるその人は、時々、仕事帰りに事務的な話しをしに父の所へ来ているのは知っていたからそんなことは誰も気にしていなかった。



でも・・・・祖母は父とそのおばさんの浮気現場に遭遇した。



パートのおばさんが父を好きなんじゃないかってことは何となく気付いてた。

だってうちの両親が2人で出かけたりするとあきらかに機嫌が悪くなったり、どうでもいいようなことでいちいち携帯に連絡したりと嫌がらせのようなことをしていたから。


最初にその話を聞いたときは、祖母が嘘をついているのではないかと思った。

でも、どういうつもりで言ったのか分からないが、世の中で1番憎らしい嫁(母)にわざわざ息子の恥ななるようなことは言わないだろう。


何年も前にもその人と父は浮気をしていて、その時は父は母に土下座をして許してもらったという経緯もあるからこの話は間違いないだろう。




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