雑草だから笑う。
母はどうしたらいいのか分からなくなっていた。


借金があるからすぐに仕事をみつけて働きたい様子だったが、父が「片付けがあるからもう少し待て」と言っていた。

動きようのない自分と優柔不断な父にイライラしていた。


三年近くの間に母はずいぶんと老けたし痩せた。

私は母のそんな姿をみるのが辛かった。



 兄は自分の家族のことで相当悩んでいた。


もう離婚は決定していた。
届けを出す日もほぼ決まっていた。

養育費・父の借金とお金のこともそうだが自分の子どもと離れることが一番辛い様子だった。



 祖母は世間体ばかり気にしていた。


「店がなくなって恥ずかしいから外に出られない。私の代では借金なんてなかった」そんなことばかり言っていた。

こっちは必死で生きているのに。


借金なんてなかったというがそれは嘘だ。

私は高校のときに店を手伝っていたので知ってるが、店のレジから自分名義の通帳に貯金をしていた。

会社だったら横領。

自分の支払いは全てレジから。


この人は父との仲も最悪で私は過去何人もの人から「(父と祖母は)ほんとの親子?」と聞かれた。

喧嘩をするとかじゃない。
その逆で会話がない。
話したとしてもすごくよそよそしい。

高梨と一緒で自分の言うことが全て正しいと思っている人。

この性格は死ぬまで治らないだろう。



私は・・・・私はもう何もしたくなかった。


生きている意味が分からなかった。



全然知らない土地へ行きたかった。


でも母のことが心配なので何かあったらすぐに駆けつけられる距離にしようと、電車で一時間ほど離れている隣の県での仕事を探していた。





そんな様々な思いで過ごしていた。





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