雑草だから笑う。
雨も上がり、朝になってようやく病院へ着いた。




集中治療室へ入っている父は私が知っている父じゃなかった。




顔が腫れ、歯が折れ、髪はバサバサだった。



私だと分かると目を開け、泣きながら「ごめんな」と言った。


この時は素直に可哀相だと思った。






このあと──自分が可哀相なことになるとも知らずに・・・・・。






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