precious one
稔太は気付いてるのかな?
稔太の些細な言動たった一つだけで、
あたしのココロは大きく跳ねちゃうの。
ドキドキが、止まらなくなるの。
それは稔太も同じだって、思っていいかな?
あたしたちって、好き同士なんだよね?
稔太を信じても、いいんだよね?
「それでさ、渋谷はなんでモーニングコールなんて、したわけ?」
未だあたしを抱きしめたままの稔太に、利香が問いかけた。
ていうか…そろそろ心臓…やばい…
「あー。愛花とのこと、報告しようかと思って。
なかなか6人、集まんねーじゃん?」
「帰り6人じゃん」
「あー…」
稔太は少し考えるようにしてから、呟いた。
「俺と愛花、二人で帰るし」
「え!?///」
稔太の言葉に、驚いたのはあたし。
その声で、あたしを抱きしめる稔太の腕に、力が入るのが分かった。