precious one


稔太は気付いてるのかな?

稔太の些細な言動たった一つだけで、

あたしのココロは大きく跳ねちゃうの。

ドキドキが、止まらなくなるの。


それは稔太も同じだって、思っていいかな?


あたしたちって、好き同士なんだよね?

稔太を信じても、いいんだよね?



「それでさ、渋谷はなんでモーニングコールなんて、したわけ?」


未だあたしを抱きしめたままの稔太に、利香が問いかけた。

ていうか…そろそろ心臓…やばい…


「あー。愛花とのこと、報告しようかと思って。
なかなか6人、集まんねーじゃん?」

「帰り6人じゃん」

「あー…」


稔太は少し考えるようにしてから、呟いた。


「俺と愛花、二人で帰るし」

「え!?///」


稔太の言葉に、驚いたのはあたし。

その声で、あたしを抱きしめる稔太の腕に、力が入るのが分かった。




< 12 / 61 >

この作品をシェア

pagetop