precious one
その日は、自己紹介と簡単な説明だけで終わった。
部屋割りの紙をもらって、自分たちの部屋へ向かう。
北館に男子部屋と先生の部屋、南館に女子部屋という分け方だった。
北館と南館の間に、食堂などかある造りの建物だった。
少し離れたところには体育館もあって、
どうやら明日からの研修で使うらしい。
あたしたちの部屋は、6人部屋だった。
他の部屋と違い、あたしたちの部屋にはベッドがついていた。
そのため、他校の3人とは一定の距離を保てた。
一緒の部屋の3人は、少し大人びた感じの子だった。
その子たちの通う高校は、校則が緩いと有名で、派手な子が多い。
だからあたしたちは、あまり関わりを持ってなかった。