precious one
あたしたちは、しばらくドアの方を見つめてた。
びっくりしてというか、呆れてというか。
何も言えなかった。
「…ちょっ、なにあれ!!」
しばらくして、利香が声をあげた。
「せっかく愛花が声かけてあげたのに、何よあの態度!」
利香は、爆発した怒りを吐き出すように叫ぶ。
「あんなやつらとずっと一緒とか、あたしまじ耐えらんない!」
「学校の代表なのに、なんであの子たちなんだろ…」
声を荒げる利香に対して、未矢は呟くように言った。
確かに。
あんな子たちを代表にして、学校の評判が落ちる心配はしなかったのかな。
その時。