チャリパイ12 ~資産家令嬢殺人事件~

岡崎邸に呼ばれていたのは、馬場親子に羽葉、そして小島みどり、その他にも、あの夜パーティーに出席していた招待客の何人かがこの場所に集められていた。


「それで、犯人は一体誰だったんです?刑事さん!」


招待客達の注目を一身に浴びて得意そうな松田刑事は、ざわつく招待客を片手を挙げて静かにさせた。


「え~。皆さん!本日はわざわざお呼び立て申し訳ありません!
地道な捜査の末、ようやく犯人の目星がつきましたので、皆さんにご報告申し上げようと思い、こうして集まって頂いたしだいであります!」


松田は、まるで刑事ドラマの主役を張るベテラン刑事のように、腕を後ろに組んで招待客の間を縫うように歩きながら、自らの推理を語り始めた。


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