チャリパイ12
~資産家令嬢殺人事件~
「まず最初に……犯人は、オートロックの美佳さんの部屋の中に難なく入れた事からも、美佳さんが知っている人物の可能性が高い……
つまり、ここに呼ばれた皆さんが容疑者だった訳です!」
招待客達は、互いに顔を見合わせて牽制しあった。
「つまり、この中に犯人がいるって事か!」
招待客の誰かのそんな問い掛けに、松田はニンマリと笑みを浮かべて答えた。
「その通り!犯人はこの中にいます!」
そして、さらに続けた。
「現場には28センチの靴跡が残されていた……随分と大きなものだ。
当然、体も大きいに違いない……この中で、その条件に当てはまるのは?」
招待客の視線は、身長
180センチの馬場親子、そして、身長179センチの羽葉に注がれた。
「そう!そこの3人!
だいぶ捜査対象が絞られてきましたね♪」
まるで犯人当てのゲームでもしているように、楽しそうに微笑む松田。
「殺された美佳さんは、死ぬ間際『ババ』というダイイングメッセージを残していたが、読み方によっては『ババ』とも『ハバ』とも読める……つまり、この条件にもこの3人が当てはまる訳だ♪」
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