チャリパイ12 ~資産家令嬢殺人事件~

「…ハァ……美佳、よくそんな夢みたいな事考えつくわよ……とにかく、私は小さい頃からシューズデザイナーになるのが夢だったの!芸人やりたいなら、アンタ一人で勝手に目指せば良いでしょ!」



最近じゃあ、大学の講義さえサボり気味の美佳に、私はどうかその甘い考えを改めてもらおうと、少し強い口調でそう言ったわ……でも、美佳は考えを改めるどころか、こんな言葉を私に返してきた。



「夢みたいな事って…
あたしに言わせれば、
みどりの方がよっぽど夢みたいな事言ってるわよ!アンタなんかがシューズデザイナーになれる筈が無いじゃない!」



「なんですって!
美佳、それどういう意味よ?」









「だって、みどりの作る靴って、ダサイ靴ばっかりだもん。
シューズデザイナーのセンスゼロ♪」













私は、いくら親友の美佳でもその言葉だけは絶対に許せなかった……



☆☆☆



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