慟哭



 しんちゃんのことを考えてると、ため息がでる。



 なんで、が先にたってしまうんだ。



 なんで私なんだろう?



 いったいいつから?



 私のどこが?



 そして、今日はどうするつもりなの?



 今日はクリスマスなのに…しんちゃんは彼女いないのかな?



 …彼女?



 彼女。



 あ



 あああああっ!



 コンビニっ!



 夏休み明けにしんちゃんとコンビニで会った時、確かしんちゃん、お化粧品買ってた…パンストも。



 やっぱり…彼女…いるんじゃないのかな?



 うーん…



 やっぱり、どうしても…



 しんちゃんのことを考えだすと、うーんってなっちゃう。



 からかわれてるわけじゃないのはわかる。



 でもわかんないことだらけ。



 小さい頃はいつも遊んでたとはいえ、今は聞かなきゃわからないことばっかりだ。



 だいたい、私としんちゃんて、ここ数年はあまり会話をかわしてない。



 たまに会う時もあったけれど、いつも忙しそうで…



 前にコンビニで会った時だってそうだったし。



 忙しいから構ってやれないって…



 …あの時、見上げたしんちゃんの身長が、あの公園で会った男の人と同じくらいに感じて、思わず身長を聞いたんだっけ。



 あの時はテキトーにはぐらかされたけど。



 お化粧品やパンストをコンビニで買っちゃうしんちゃんに、オトナなんだとしみじみ感じたんだ。



 里美にもしんちゃんにも感じた、私との「オトナ」な差を、



 あの時うらやましいと感じたんだけど、



 そのしんちゃんが…私を?



 うーん…



 やっぱり、うーん、だ。



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