生きる
【裏世界】
高校を中退したあと、村瀬 拓哉が裏世界にやってきたのはすぐだった。
街をブラブラと歩いていると、チンピラ風の男に声をかけられた。
「兄さん、暇そうだね。どうだ。俺と組まないか?」
パンチパーマの髪型に、黒いサングラスが似合っていた。
胡散臭そうな男だったが、生きる気力もない拓哉は黙って聞いた。
それが新たな人生の始まりであった。


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