恋色物語。
「間に合った~・・・」
「なんか、3組の人も居ない?」
「合同なんだって」
「めずらしいね~」
「先生ぎっくり腰になっちゃったらしいよ?」
「まじで~?」
って、笑っていると後ろから声がした。
「おいっ」
振り向くと、屋上のあのヒトが居た。
「あ・・・」
「コレ、落として言ったぞ」
と、モエのハンカチを差し出してくれた
「あ・・・ありがと!」
「ん」
それだけ言って、席に座った。
「あのヒト誰!?カッコイイ!!!!」
と、横で亜季が目を輝かせて聞いてくる
「あ、屋上のヒトだよ」
「えー!?あんなカッコイイ人が!?」
「え、まぁ・・・」
「陽と同レベじゃん!!」
「まぁ・・・」
「あのヒト、3組なのかな!?陽も3組だよね」
「そうみたいだね・・・」
「きゃ~♡」
亜季が、すごいはしゃいでる。
「あ、あっちのヒトかっこいい!!悪ってカンジで!」
「あ、そうだねー」
「もうっ!何よ~その態度ッ!!」
「おまえ等うるさいぞー」
久しぶりに聞いたような声が後ろからした。
「陽・・・」
陽のコト、スキだけど。亜季のコトも会って昨日から会っていない。
「あっ、陽じゃん~」
嬉しいはずなのに、亜季のコトを考えると悲しいキモチになるモエとは反対に、なぜか亜季はいつも通り接している。
「よっ。モエ、アキ」
「陽って、3組なんだよね~?」
「そう。今日合同だろ?」
「そうそう~」
なんて、楽しそうに喋っている。
カップルみたいに・・・。
なんで亜季は、平気なんだろう・・・。