いつも隣には君がいた
「着いたぞ。」


まったく起きようとしない弥生。仕方なく、インターホンを押した。出てきたのは気の優しそうな女の人だった。

「こんばんわ。お…僕、弥生さんと同じクラスで仲良くさせてもらってる吾妻春司です。今まで僕の家にいたんですけど、こんな時間に帰すようなことをしてすいませんでした。」

「こちらこそ、わざわざすいません。弥生の母です。あなたの家にも迷惑かからなかった?」

「いえ。自分は1人暮らしなんで。」

「そう。」

「あ。弥生さん。寝ちゃったみたいなんですよ。」
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