chain reaction
数分後 ロペへ着き、中へ入ると

サイフォンの音と コーヒーの香りに包まれながら
美玖は カウンターに座っていた

そこには 冷めきったコーヒーが 1つ 口も付けずに 置かれてあった


こちらに気付くと 軽く手を振りながら

「暁、こっちだよ~」
悪びる 素振りもなく 話しかける

その態度に 暁は怒っていた

「美玖…いい加減にしなさいよ…」

暁の険しい表情を見ても 美玖はカンケー無し。

「何が?」

と、一言 言うと 阿達の方へ振り向くと

「こんにちは。森中 美玖と いいます
とりあえず 座りません?」

と 挨拶までこなし
遅れてきたという 罪悪感は なさそうだ


暁は 表情を引きつかせながら 美玖の左の席に座る

阿達は あえて美玖の隣りではなく 暁の隣りに座った


阿達が店のマスターに アイコンタクトをすると
3人の前に ホットコーヒーが 差し出される

阿達のコーヒーの中には 氷が1つ 入れられていた

美玖と暁は 何も言わずに 出て来たコーヒーに びっくりしながらも
言葉には 出さずに カップ手をかける…


これからの予定を 3人で 話し合って どれくらい時間が経ったのだろう…

地下街で買い物と 言う事は 決まったが

その後は 時間を見て また決める事になった

3人は ロペを出ていくと 地下街に向かう


「あいつが阿達か………」
ボソッと 言葉を漏らすと 3人が 出ていくのを確認し
カウンターの奥に座っていた男は 席を立ち 外へと姿を消す…

美玖は一つ 小さなミスを犯していた
ロペのマスターが 阿達と 繋がりが ある事を 知らなかったのだから………………
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