chain reaction
4章 once again
阿達は 駅に停めてある 車を走らせ 一度家へと帰った

部屋に入ると 車のキーを テーブルの上に投げ捨て、タバコに火をつける
おもむろに タンスに近付くと 2番目の引き出しから 鍵を取り出す

「また こいつの世話になるとはな…」

そう一言漏らすと テーブルの上にある 灰皿でタバコを押し消す

車のキーを取り 外へ向かう
車に乗り込むと 待ち合わせの場所へと向かう………


着いた場所は ロペだった

入口には1人の男が立っている
男が深々と一礼すると
阿達は車から降り 男を軽く見ると キーを投げ

「久しいな…いつもの場所に頼む」
と 言い残し ロペの裏口へと向かう


ロペの開店時間は
10:00~19:00

店自体は終っているが
夜には夜の顔があった
その名も
[BAR Secret]

看板も何もない店…
会員制になっている

阿達は 裏口の扉を開け 中へと入る

まだ時間が早いのか 客の姿はなかった

カウンターには ロペのマスター 冬月 誠 の姿があった
阿達は カウンター越しに 冬月の前に座った

「込み入った話とは 何の話だ?」
阿達は タバコを取り出し 火を付ける

冬月は ウーロン茶を差し出す

「旗が出来た………
名前、入れてくれないか?」
阿達は 冬月を睨む

「…そんな つまらない話で 俺を呼んだのか?」
冬月も 阿達を睨み付けた
「つまらん話ではない
…マジだ………」

そう言うと 冬月は
布を阿達に 投げ付けた
< 7 / 8 >

この作品をシェア

pagetop