chain reaction

｢ﾒﾝﾊﾞｰは 揃ってる…
後はお前だけだ｣
阿達は布を広げる…


それは 日本の国旗に 十数名の 名前が書かれていた

軽く溜め息を付くと

｢マジか…また 悪夢にならなければいいがね………｣

そう一言 言うと ｶｳﾝﾀｰにｸﾞﾗｽを 叩き付けて割る…
割れた破片で 左手の親指を切り 血で右端の方に 名前を入れる
｢ﾊﾞﾝｿｰｺｰはあるか？｣

冬月は ｶｳﾝﾀｰ下から 救急箱を取り出し 渡す

｢すまんな…
どうしても お前の力が 必要なんだ………｣
冬月は そう言い残すと ｶｳﾝﾀｰを出て 裏口の扉の鍵を閉めた


｢今日は もう終わりにして これからの事を 話そうではないか｣

阿達は 軽く笑うと
｢好きにしろ｣
と 言い放つと ﾎﾞｯｸｽ席へと移り 横になる

｢23:00には ﾒﾝﾂが揃う。顔合わせだがな｣

冬月は ｶｳﾝﾀｰ横の冷蔵庫から 缶ﾋﾞｰﾙを取り出し 阿達の前に座る
｢これで誓いを 交わそうか…｣
阿達は 体を起こし ﾋﾞｰﾙを一気に飲み干した
｢これが俺の答えだ｣

冬月も ﾋﾞｰﾙを飲み出し 時間が来るまで これからの事を 話し出した


そう、この安易な答えが
後の 災いへと繋がる事など 考えも つかなかったのだろうな…