贈詞-okurikotnba-〜『約束』と『ごめん』〜
入学
「これで入学式を終わります。一同、礼。」
「ふぅーっ。」
私、堺 宙奈(さかえ そな)。今日、ここ夜桜(よざくら)中に入学しました!
「何組かなぁ?」
「一緒だといいね!」
「あぁー!ドキドキするー!」
そんな声がざわざわと周りから聞こえてくる。
そう、私たちは入学式が終わってから、運動場に貼られているクラス表をみるのだ。
っと言うのも今朝は風が強く、クラス表が次々と破れていってしまったので、入学式をやっている間に先生たちが予備の表を運動場に貼っていた。
「宙奈ぁ!」
「あ、愛結に朱祢に小町ちゃん!」
「やっと見つけたぁ〜。」「人が多いから大変だよぉ〜!」
「そうだね、結構多いよね。なんせ、3つの小学校の奴らと合体したんだから」「私たちの星珠(ほしたま)小と、隣の学区の朱鷺波(ときなみ)小と、そのまた隣の惚船(こつぶね)小だっけ?」
「そう、そう!」
「ねぇ!早くクラス表見てこよ!」
「「うん!」」
「うっわぁ〜、すごい人だかりだね…。」
「あ!朱祢は1組だ!」
「どこどこ?」
朱祢が言う通り、朱祢は1組だった。その他に1組には臨がいた。
「あ、私るーちゃんと一緒の6組だ!」
「私は、朱祢とも小町ちゃんとも違う3組だ…。」
るーちゃんとは仲原瑠色(なかはらるい)、小町ちゃんと中が良い子。
「なんで皆そんなに見つけるの早いのー!?まだ私見つけ──…」
……………?え…?
「あはは……はは…、」
「ん?宙奈?」
「どうしたの?急に笑いだして。」
「へんなの〜(笑)」
はは…は。
そんなの、笑うしかないよ。