贈詞-okurikotnba-〜『約束』と『ごめん』〜
「宙奈?」
「あ、あぁ。何?」
「何組だった?」
「4組だったよ!」
「誰がいた?」
「茉香とか〜、湖とか〜。あと、姫もいたよ!」
「へぇ!」
姫 異、夏生 姫(なつみ ひめ)。私たちと同じ、星珠小の子。細くて小さくて可愛い子。そして頭が良くてしっかりしてる子。
「んじゃねー!」
「一緒に帰ろうねっ!」
その後、私たちは自分たちのクラスへと向かった。
「……。」
足が重い。入りたくない。
───ガラガラガラ。
(席は……。)
私がキョロキョロしていると、まっさきに目に入ったのは……。
崇葉だった。