紅の世界~従者と私~
第1章 記憶
~幼馴染~
「おにいちゃーん・・・」
夕焼けのオレンジ色に染まる空
周りはいちめん木ばっかりの森のなか
あたしは一人でいた
いつも友達がいないあたしは一人には慣れてる・・・はず。
自分に言い聞かせるようにひとり言を繰り返す・・・
「いつもひとりなんだからこれくらい平気・・・だよね?」
そう。あたしがまだ小学2年生のとき。
『理沙!!かくれんぼしようぜ!!』
近所の男の子たちが誘ってくれたかくれんぼ。
「ふぇ・・・」
隠れるところを探しているいるうちにどこかわからない場所へ迷い込んでしまった
涙が流れてくる。
なんで?
1人はいつものことなのに。
なんでこんなに怖いの?
木の下に座ってるうちに周りはそんそんく暗くなっていく