love×ジャンキー


その瞬間あたしは

体がピタッと止まった。


「す…すご…」


コレ…

吹奏楽部…だ。


そうだ、あたし。

元といえば吹奏楽にひかれて…

ん、まぁ受験落ちたからだけど;

…入ったんだった。


ダダダーンッ!


「やっぱすごいなぁ…」


皆が一つにまとまっている、というか。

全体でひいてるって言うか、何よりも…


「あ、あなた一年生?」


突然先輩らしき人が声をかけてきた。


「あ、ハイ!勝手に入ってきてす…」


「いいのよぉ~ッ」


先輩が手を差し伸べてきたので

あたしも同じように手を伸ばす。


「あ、もしかして、雨宮琴音ちゃん?」


「え…なんで知ってるんですか…」


だって推薦で来たって有名だし

と先輩は言った。


なんかあたし有名人?


「じゃあ琴音ちゃんに向けて吹奏楽部一同、演奏します!」


「え!?」


先輩は指揮棒を持って

部員の前に立った。


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