love×ジャンキー


「フーン…特別科ねぇ…」


「はい?」


先輩は鼻でふんっと笑った。

うっわなんかめっちゃムカつく!


「もう本当に失礼します」


再びあたしはドアに手をかける。


防音用のドアを開けて

二枚目のドアに手をかけた時

先輩は言った。


「逃げるんだ?」


「え?」


あたしが間抜けな声を出すと

先輩は『この学園から』と付け足す。



「別に…逃げるわけじゃないです…。ただこんな変な高校には通いたくないんで。」

「あぁ、まぁいいんだけど…。」



マヂで退学しよ。

裁判でも起こしてやる。


「そんなんじゃ一生プロの音楽家なんかなれっこない」

「…そんな保障あるんですか?」

「ある、かもね…」


先輩はくすっと笑う。


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