僕等の怪談(1)
「怪我人が急に増え始めたのは、2年前からだと思うの。しかも年々怪我人が増えてるわ。」
花子さんは苦しそうな表情を隠さなかった。
「あっ」
淳がいち早く答を見つけた。
「何だよ。」
遠藤が少し語気の強い口調で答を促した。
「2年前は・・・僕達が入学した年?」
淳は自分の口にした答が嫌そうだった。。
「いやいや、待てよ。2年前に確かに俺達は入学したよ。そりゃ俺は可愛い一年坊主だったさ。だから?何で俺達のせいって?」
遠藤は信じられないといった目で花子さんと淳を見比べていた。
「あなた達は元から霊感が強いのよ。昼間でも私が見えるんだから、今は昔よりもっと強くなってると思う。」
花子さんは一呼吸置いてからまた話し始めた。
「それが体育館の霊に刺激を与えちゃったのかもしれない。」
花子さんは自分が悪い事でもやらかした子供みたいに怯えていた。
「そっかぁ、霊感も良い事ばかりじゃないって事か。」
一人悟った淳がうなずいた。
「あっ、体育館の幽霊見たよ。放課後、授業で忘れたタオル取りに行った時に上の手摺りからバスケの練習観てたんだ。」
僕は背中にゾクリとしたものを感じながら話し続けた。
「お前が幽霊見たって日、バスケ部の奴が足を骨折して病院通ってるよ。」
淳がトドメをさした。
「その霊について調べる事って出来るか?」
遠藤は身を乗り出していた。
「体育館の幽霊について事情聴取してくればいいのね。任せて。」
花子さんは、すぅっと上に昇るみたいに姿を消した。
花子さんは苦しそうな表情を隠さなかった。
「あっ」
淳がいち早く答を見つけた。
「何だよ。」
遠藤が少し語気の強い口調で答を促した。
「2年前は・・・僕達が入学した年?」
淳は自分の口にした答が嫌そうだった。。
「いやいや、待てよ。2年前に確かに俺達は入学したよ。そりゃ俺は可愛い一年坊主だったさ。だから?何で俺達のせいって?」
遠藤は信じられないといった目で花子さんと淳を見比べていた。
「あなた達は元から霊感が強いのよ。昼間でも私が見えるんだから、今は昔よりもっと強くなってると思う。」
花子さんは一呼吸置いてからまた話し始めた。
「それが体育館の霊に刺激を与えちゃったのかもしれない。」
花子さんは自分が悪い事でもやらかした子供みたいに怯えていた。
「そっかぁ、霊感も良い事ばかりじゃないって事か。」
一人悟った淳がうなずいた。
「あっ、体育館の幽霊見たよ。放課後、授業で忘れたタオル取りに行った時に上の手摺りからバスケの練習観てたんだ。」
僕は背中にゾクリとしたものを感じながら話し続けた。
「お前が幽霊見たって日、バスケ部の奴が足を骨折して病院通ってるよ。」
淳がトドメをさした。
「その霊について調べる事って出来るか?」
遠藤は身を乗り出していた。
「体育館の幽霊について事情聴取してくればいいのね。任せて。」
花子さんは、すぅっと上に昇るみたいに姿を消した。