僕等の怪談(1)
「じゃあ、紫陽花階段で生徒を突き落としてたのは、あなた達を襲った女生徒の霊って事ね。」
花子さんが淳の説明をまとめて確認した。
「あんなモノとどう対決すするんだ?」
遠藤はフェンスを鷲掴みにしてした。
「まずは情報収集ね。」
花子さんは僕達の目線で足を抱えて座り込んでいた。
「この学校の生徒で在学中に亡くなったなら、調べられると思う。」
淳は任せてくれと頷いてみせた。
「じゃあ俺は、先公に聞き込みしてみるか。」
遠藤はいたずらっ子みたいにウインクした。
「じゃあ僕は・・・紫陽花階段でも調べ」
「ダメだ。」
僕の話しが終わる前に淳と遠藤からダメだしされた。
「勿論、昼間だよ。」
僕だって紫陽花階段なんて行きたくないけど、僕に出来る事がない。
「うちの学校であった過去の事故や事件を俺がネットで調べるから、お前は隣りで新聞のチェックをしてくれ。」
僕は黙って頷いた。
淳の頼みは、有無を言わせない感じだったけど僕に異存はない。

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