僕等の怪談(1)
まず僕が図書館で調べた新聞には13年前に殺害された女生徒の記事があった。
新聞では殺害された女生徒の頭部が見つからぬまま迷宮入りで結ばれていた。
それを元に淳がネットで調べたら、新聞の記事には載ってない事実が隠されていた。
女生徒は当時、教師からセクハラを受けていて友人に相談をしていた。
その教師は真剣だと言うけど、女生徒には他に好きな人がいた。
これって重要じゃない?
でも新聞には容疑者の事なんて書かれてないし、犯人不明のまま迷宮入りで片付いてしまったんだ。
まあ、犯人は分からないけど頭部が見つからないんじゃあ、彼女があんなモノになってしまうのも分かるな。
あれ?
何かが引っ掛かる。
何だったかな?
それが何だったのか気になったけど、何が引っ掛かるのか思い出せそうもなくて諦めてしまった。
それらを元に遠藤が先生達に聞き込みしたんだけど、先生達は固く口を閉ざした。
でもそのかたくなさが、逆に疑惑を確信に変えた。
教師のセクハラはあったんだ。
少なくとも女生徒は当時苦しんでいて、友人に相談してた。
それが女生徒の死に関係しているとしたら・・・
花子さんは学校の霊達に紫陽花階段の霊について聞いてくれた。
そのお陰で少なくとも彼女に付きまとっていた教師は分かった。
彼女は当時この学園の3年生で、目立たないおとなしい感じの生徒だった。
一部の生徒や周辺に住む学生からも強い支持があったらしい。
マニア、ストーカーに狙われていたって噂もあったとか。

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