僕等の怪談(1)
消えた花子さん
朝から3人で花子さんを探してるけど、何処にも見当たらない。
音楽室にも屋上にも教室や階段の陰や渡り廊下にもいない。
もしかしたら直ぐそばにいて、姿を隠してる?
そんな事が出来るのかな?
もしかして花子さんが昨日の事を怒ってて、僕達の前に姿をあらわしたくないのかな。
正直、花子さんがいれば心強いんだけど仕方ない。
以前貰ったお守りに、淳が用意してくれた浄めの塩とお札を制服に忍ばせて準備完了。
昼休みの屋上で僕達は今日の作戦を練る事にした。
勿論、花子さんが姿をあらわしてくれる事も期待して。
「どうやってあの霊を誘(おび)き出すの?」
僕は花子さんを探して辺りをキョロキョロ見渡していた。
「俺達が行けば、バケモノも出て来るんじゃないか?」
遠藤はアスファルトに寝そべって目を閉じている。
「まあ、避けられてないなら遭遇するだろうね。」
淳も遠藤も紫陽花階段の霊が出てくるって確信してるみたいだ。
「暗くなってから行けばいいって事?」
確かに前回は薄暗くなってから、あの不気味な四つん這いの霊に出くわした。
「今まであの霊が、あんなにはっきり化けて出た事ってなかったよな。」
淳は僕に分かるように説明してくれた。
「あったら紫陽花階段の幽霊話しが噂になってる筈だよね。」
僕は同意して頷いた。
「霊感も関係あるんだろうけど、多分俺達に助けを求めてるんじゃないか?」
「助け?」
生徒を何人も階段から突き落としてきた霊が?
僕は予想もしていなかった言葉に間の抜けた顔で答えた。
「やっぱり怖かったし、俺もあんな不気味なモノは見た事ないと今も思ってる。」
遠藤は寝たままで僕達に背を向けた。
それでも淳の言葉に耳を傾けてるのが分かる。
音楽室にも屋上にも教室や階段の陰や渡り廊下にもいない。
もしかしたら直ぐそばにいて、姿を隠してる?
そんな事が出来るのかな?
もしかして花子さんが昨日の事を怒ってて、僕達の前に姿をあらわしたくないのかな。
正直、花子さんがいれば心強いんだけど仕方ない。
以前貰ったお守りに、淳が用意してくれた浄めの塩とお札を制服に忍ばせて準備完了。
昼休みの屋上で僕達は今日の作戦を練る事にした。
勿論、花子さんが姿をあらわしてくれる事も期待して。
「どうやってあの霊を誘(おび)き出すの?」
僕は花子さんを探して辺りをキョロキョロ見渡していた。
「俺達が行けば、バケモノも出て来るんじゃないか?」
遠藤はアスファルトに寝そべって目を閉じている。
「まあ、避けられてないなら遭遇するだろうね。」
淳も遠藤も紫陽花階段の霊が出てくるって確信してるみたいだ。
「暗くなってから行けばいいって事?」
確かに前回は薄暗くなってから、あの不気味な四つん這いの霊に出くわした。
「今まであの霊が、あんなにはっきり化けて出た事ってなかったよな。」
淳は僕に分かるように説明してくれた。
「あったら紫陽花階段の幽霊話しが噂になってる筈だよね。」
僕は同意して頷いた。
「霊感も関係あるんだろうけど、多分俺達に助けを求めてるんじゃないか?」
「助け?」
生徒を何人も階段から突き落としてきた霊が?
僕は予想もしていなかった言葉に間の抜けた顔で答えた。
「やっぱり怖かったし、俺もあんな不気味なモノは見た事ないと今も思ってる。」
遠藤は寝たままで僕達に背を向けた。
それでも淳の言葉に耳を傾けてるのが分かる。