僕等の怪談(1)
「そいつを離せ。」
ほどかれたと思った淳と遠藤の腕が、より強い力で痛い程に僕の腕を引っぱっている。
「あっ」
2人が力いっぱい僕を引っぱっているのに、更に圧倒する力で後ろへ引きずられる。
「離せっつってんだよ。」
遠藤が怒りに任せて浄めの塩を投げつけた。
「ギィーギィー」
それは僕に絡み付くモノの悲鳴だったのか、地の底から響くような声だった。
「うわあっ」
べっとりとした長い黒髪が、ぎゅうっと身体を締め付けていく。
「やめっ」
腕に足に胸や首まで、締め縄のように締め付けられていく。
息が出来ない。
「ちきしょうっ」
淳と遠藤は自分達に黒髪が絡み付くのも構わずに、僕の戒めをほどこうとやっきになっていた。
ほどかれたと思った淳と遠藤の腕が、より強い力で痛い程に僕の腕を引っぱっている。
「あっ」
2人が力いっぱい僕を引っぱっているのに、更に圧倒する力で後ろへ引きずられる。
「離せっつってんだよ。」
遠藤が怒りに任せて浄めの塩を投げつけた。
「ギィーギィー」
それは僕に絡み付くモノの悲鳴だったのか、地の底から響くような声だった。
「うわあっ」
べっとりとした長い黒髪が、ぎゅうっと身体を締め付けていく。
「やめっ」
腕に足に胸や首まで、締め縄のように締め付けられていく。
息が出来ない。
「ちきしょうっ」
淳と遠藤は自分達に黒髪が絡み付くのも構わずに、僕の戒めをほどこうとやっきになっていた。