僕等の怪談（１）
「私達って言うよりあなた達の世界の仲間を助けてあげて欲しいの。」
「僕達の世界の仲間？うちの学校の生徒って事？」
僕は花子さんの言葉の意味を考えた。
「あんた達だったら、あの人にも見えるでしょ。」
宙に浮いてた花子さんは、すーっと下におりてきて廊下に座り込んだ。
「あの人？」
淳は確認するようにつぶやいて、その場にしゃがみ込んだ。
僕も遠藤もそれに続いて廊下に座り込んだ。
でも何故か人体模型まで隣りに並んで体育座りをしている。
内心びびったけど今さら驚くのも失礼な気がして、ぐっとこらえた。
「ぶっ」
そんな様子を見て遠藤が吹き出した。
「くっくっくっ」
淳も僕と人体模型を見比べて笑いをこらえてる。
「もぅー、あははははは」
僕も人体模型と顔を合わせて吹き出して、いつの間にか一諸に笑ってた。
「やぁねぇ。真剣に相談しようと思ったのに、笑わせないで。」
花子さんは可愛い顔をプゥッとふくらませた。

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表紙・目次

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