誓い
翌日、父親が
見舞いに来てくれた。

最近は店が暇らしく、
良く来てくれるようになった。

嬉しいような、悲しいような、
複雑な気持ちになった。

ふと、父親が言った。

「…どうした?元気ないな。」

父親は息子の異変に
素早く気づいていた。

圭吾は昨日考えていたことが
頭から離れなかった。

周りに心配をかけてどうする。

「…何でもないよ。」

「嘘つけ。様子が変だぞ。」

圭吾はそこでハッとした。

人には嘘をつくなと言うくせに、
自分は嘘を
ついているじゃないか。

矛盾している。

「ちぇ、バレた。」

「そんなのは表情で解る。
何か悩んでいるのか?」

圭吾は昨日考えていた事を
話してみた。
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