誓い
翌日。

事態は急展開を見せる。

昨日一緒に食事をした
クマ先生の友達が、
街で千依を見かけたと
連絡をくれたのだ。

嬉しかった。

(会えるものなら、
早く会いたいよ、千依。)

双葉自体、
大都市とは言えないので
そっくりはあり得ないだろう。

クマ先生が、車を飛ばして
目撃地点まで
連れていってくれた。

クマ先生の友達の話では、
人混みの中を楽しそうに
友達と歩いていたらしい。

今ならまだ
間に合うかもしれない。

今日は幸い休日で、
千依も学校か仕事の
疲れを取るために
友達と買い物に来たのだろう。

近くのショッピングモールや、
飲食店で聞き込みを続けた結果、
千依を見かけた人が居た。

それは飲食店の店員さんで、
千依の顔を覚えていたらしい。

そしてこの店で
食事をしていたのだと言った。

あと数分早かったら会えていた。

「ごめんなさいね、
お役に立てなくて。
でもこの後洋服を買うって
話してたから、
洋服屋さんに行ってみたらどう?
女の子はおしゃれに
時間をかけるものだから、
もしかしたら会えるかもよ?」

そうアドバイスをもらい、
圭吾たちは下の階にある
洋服屋さんに入った。
< 20 / 125 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop