誓い
びっくりした。

びっくりしすぎて
素っ頓狂な声を上げて
しまった事に
少し恥ずかしくなった。

しかし、かなり意外である。

「娘を手放したくないのかな?
さすがに私もそれには
納得しなかった。
だって考えてもみてよ。
私の仕事場はこの街だし、
生まれ育ったのもこの街だよ?
今更双葉に戻るのは嫌だな。
それに、圭ちゃんだって
ここに入院してるのに、
双葉に行ける訳ないよ。」

それは尤もだと思った。

転院か退院しない限り無理だ。

「だから…再び交渉中なの。
もうちょっと待ってて。」
< 91 / 125 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop