幼なじみ 【短編】
デート
「お前さ、何でここな訳?」


私達は入り口で待ち合わせしていた。

で、優が来て開口一番に言ったセリフ。


そう、私が選んだのは昔良く来ていた地元の遊園地。

確かに、高校生が遊園地になんて来ないけどさぁ……


そんなにおかしいかな?


「場所、変える?」


泣きそうになりながら言った。


すると、私の頭に手を乗せると

「まぁ、たまには良いか」

って言ってくれたの。


だから、

「ありがとう、ゆーたん」

って言ったらびっくりしてた。


ゆーたんは幼稚園の頃の呼び方なんだ。

「おまっ!!恥ずかしいから、その呼び方止めろって」

って真っ赤になってた。



可愛い。



事ある毎に呼んでやろうと決意した。


幼稚園の頃は

『僕が愛ちゃんを守る』

なんて言ってくれたのにね。


なんて思い出にふけってると、腕を掴まれて

「行くぞ」

なんて引っ張られた。

< 15 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop