幼なじみ 【短編】
その後、お化け屋敷を出るまでずっとリードしてくれたんだ。


優と一緒だから、怖くなかった。


やっぱり優は優しいな。


私達は外に出ると、もう日が傾きかけていた。


「どうしようか?」


って考えていた時に気づいちゃった。



まだ、手を繋いでいたの。




その瞬間、意識しちゃって真っ赤になっちゃった。

優も気づいたみたいで、2人して手を離しちゃった。


お互い真っ赤なの。


周りから見たら、変だよね。


こんな空気を追い払うかの様に、



「か…観覧車だろ?締めって言ったら」



なんて、優ったらおじさんみたいな事を言うんだもん笑っちゃったよ。


「締めって……おじさんみたい!」



って言ったら



「愛ちゃん、うるさい!行くよ」



そう言って私の手を取り、引っ張って行った。

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