幼なじみ 【短編】
私も本当はすごくイヤ。


だけど、優が幸せになるなら良いのかななんて思う。


私は勇気を持って聞いてみた。



「ねぇ、さっき言いかけたのって……好きな人に告白したいとか?」



これで、「うん」なんて頷かれた日には、悲しくなっちゃうのにね。



馬鹿だなぁ、私。



そんな私の気持ちも知らないで、優は


「ん~~まぁそんな感じ」


なんてサラッと言った。


でも、窓を見たまま優は私と目を合わさずに答えた。


「アドバイスしたげるよ」


私はなるべく明るい声で話した。



優が幸せになれるなら……



そう思ったんだけど。

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