幼なじみ 【短編】
私が顔を真っ赤にして優に抗議すると


「冗談だよ、冗談。一緒に食おうぜ」


そう言って、優のソフトクリームを私に渡した。


「う……うん」


もう、意地悪なのか優しいのか分からないよ。



調子狂っちゃう。



「はい」



そう言った優は手を差し出してくれた。



「ん?お金?」



私がお金を出そうとすると




「お前バカか?」



そう言って手を繋いできた。

危うく、又ソフトクリームを落としそうになった。



「愛璃、危なっかしいから」



そう言って繋がれた手から、私の心臓の音が伝わってしまいそうで一層ドキドキしちゃった。



愛璃、勘違いしちゃダメだよ。

優は私が又転ばないように手を繋いだんだからね。



私は自分にしっかりと言い聞かせた。




でも……




無理だよ。




好きが勝ってるもん。


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