隣の彼はイケメン兄弟?!
「どうせ、もうすぐだし、このまま俺に掴まっておけ。」
「う、うん・・・。」
でも、これは掴まっているじゃなくて、抱きしめられているみたいだよ。
だって、隆志の心臓の音が聞こえるもの。
ドクンドクン・・・。
私は何故かその音が心地よかった。
何だか安心して眠くなってくる。
「着くぞ!」
「えっ?あっ、うんっ!」
私は隆志から離れた。
「ありがとう。」
隆志はその言葉の返事はなく、何も言わず私の手を掴んだ。
「あっ・・・。って、えっ・・・?!」
キュルルルル~♪
手を掴まれると同時に、お腹の音がなった。
うわっ、聞こえてないよね?
今日、バタバタしていて朝食抜いちゃったんだよね。
隆志は何も無かったかのようにずんずんと歩いている。
聞こえなかったのかな?良かった・・・。