隣の彼はイケメン兄弟?!
座っている隆志の横で私はかがむように隆志の説明を聞く。

横を見ると、隆志の顔。

今にも息が掛かりそうな、そんな近くに隆志の顔があった。


どうしよう・・・隆志にもドキドキしちゃう。

駄目、私はリョウが好きなのだから。

私は、ブンブンと顔を横に振った。



「どうした?」

「あっ、すみません。何でもないです。」



すると、隆志は落ち着いた声で「会議室で説明しようか?」と言った。


「えっ?」

「行こう。」


隆志は私の声も聞かず、書類を持ってさっさと行ってしまった。

会議室へ入ると、隆志は窓の外をぼんやりと見ていた。


「花音・・・、さっきあんな事言ったけど、俺にやっぱり勝ち目はないのか?」


隆志の目はまだ窓の外だった。

正直言って私にはその答えが分からなかった。


すると、隆志は私に近づいてくる。




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