隣の彼はイケメン兄弟?!
少し売れてくると、親は急に手のひらを返すように喜んでくれた。

「やっぱり、涼太はお父さんに似てカッコイイもんね。」

そして、それと同時に色んな女が俺に近づいてきた。


女の殆どは、俺の内面で無く、外見や名前が欲しいだけだった。

それを知った俺は女遊びが激しくなった。

どうせ、俺の中身なんて気にするやつなんかいない。

俺は女を人としてじゃなくモノとして扱った。

そう、彼女じゃなく“セフレ”。


そんな時に、兄さんにお見合いの話が来たんだ。

幼なじみだった、花音。

親同士は乗り気だった。


「隆志君なら安心だわ!」

「花音ちゃんと隆志ならお似合いよね!」


兄さんなら安心?

じゃあ、俺なら?

カッコイイ仕事の出来る兄さんとOL花音。

その時、俺の心の中で悪魔ガ囁いたんだ。



“これなら兄さんに勝てる”って。



女なら誰でも俺の所へ来る。

花音だって外見だけ見て、シッポ振ってくると思った。

けれど、花音は違った。

僕も兄さんも比べもせず、外見だけを見るわけでなく、ちゃんと内面も見てくれた。

最初は兄さんから花音を取ったら、すぐに花音を捨てれば良いと思っていた。


でも・・・でも・・・。



~涼太side終わり~





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