隣の彼はイケメン兄弟?!
「俺は花音が好きだよ。」

「リョウ・・・?」



私は下を向くリョウを包み込むように抱きしめた。

リョウの目からは涙が溢れていた。



「リョウ?私・・・私も・・・リョウが好きだよ・・・?」


とうとう言ってしまった。

リョウも私を抱きしめ返す。

少しの時間私達は無言で抱きしめあっていた。


あぁ、これで良かったのか。

私はリョウが好き。リョウも私が・・・。


しかし、少しすると、リョウは私の胸から離れた。



「それは、違うよ。きっと花音は、兄さんも俺と同じように好きなんだ。」

「えっ・・・?」

「もし、あの時、合コンに俺じゃなくて兄さんがいたら、花音は兄さんへの気持ちに気付いたかも知れない。ただ、俺への気持ちが先に気付いただけ。花音は兄さんの事も好きだよ?」

「そんな事・・・。」

「そんな事ないって言い切れる?」



そう言われると分からない。




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