隣の彼はイケメン兄弟?!
隆志は、無口な私をみてさっと動き、車の助手席を開けてくれた。


「どうぞ?お姫様。」


「うん・・・。」


私は、隆志の甘い魔法にどうにかなっちゃいそうで。

でも、ちょっとだけ、このまま魔法にかかったままでもいいかな?なんて。



そして、隆志は私を助手席に座らせると、何も無かったかのように、運転席にスッと乗り込んだ。

「何処か行きたい所でもあるか?」


私の顔を伺うように首を傾げる隆志。

やばい、決めてなかった!


「ごめんなさい、考えてこなかった・・・デス。」


考えてこなかった私は、隆志に申し訳なくて。

なかなか顔を見る事が出来ず、肩をすくめて思わず下を向いた。




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