隣の彼はイケメン兄弟?!
「じゃあ、行くぞ。シートベルトちゃんとしろよ。」


「あっ、ごめん。」


私は急いでシートベルトを引っ張る。

あっ、さっきの質問。もしかして冗談でかわされちゃったのかな?


私なんかを一目惚れなんて、そんな事あるわけないもんね。

ん?そう言えば二目惚れってなんだ?

私の頭に“?”が少し残ったが、とりあえずは忘れる事にした。

どうせ今聞いても答えてくれないような気がしたから。




しばらく車を走らせる隆志。


「隆志・・・。何処へ行くの?」


「そうだなぁ。」


なんて、はぐらかす。

本当にまだ悩んでいるのか、もう既に行く場所が決まっているかも私には分からない。


「ドライブってとこ?」


「ドライブ・・・?」


こう答えるって事は、行き先が決まっているのか?

隆志は結局何処へ行くかは教えてくれなかった。



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