引き金引いてサヨウナラ
美菜は大きく伸びをして、考えを振り払った。
好きなアーティストの音楽をかけ、ベッドにうつ伏せになりながら、雑誌をめくる。
新しいアイテムをチェックしていると、メール着信が鳴った。
投げ出すようにベッドへ置いていたケータイを手にとると、美菜はディスプレイを見た。
差出人は、晴香だった。
『今度の土曜日に、私のいとこが引っ越してくるんだけど、みんなで一緒に遊ばない?』
美菜は少し考え込んだ。
晴香とは弘以上に長い付き合いだけど、彼女のいとこという存在とは会った記憶がない。
でも引っ越してくるというからには、共に行動する機会もあるだろうし、少なくとも晴香はその気だろう。
そしてゆっくりと返事を打ち始めた。