がんばれ!ノザワくん
あまりの痛さに、1人じゃ何もできないらしくて、自宅に戻ったらしいんだ。

「確かに、腰が痛いと、何もやる気になれませんからね~」

よねちゃんは、頷いてる。

「私も、ヘルニアやったんで、わかりますよ」

「ヘルニア?そんなに若いのに?」

「…若くったって、ヘルニアになるんですってば」

よねちゃんは、冷ややかな目で、ノザワくんを見た。

「でも、自宅に戻ったのはわかってるんだけど、電話が通じないんだよな。電話、置いてっちゃったのかな」

ノザワくんが、腕組みをして悩んでる。

「ためしに、電話してみっか」

アーマ課長が電話すると…出なかった。

「ホントに出ないな。寝てるのかな」

「すごい痛みで、寝られないって言ってたけどな~」

「自宅に戻ったことで、安心してるんじゃないか?」

「ま、無事ならいいんですけどね。でも、来週、所長会議があるし、監査もあるから、意識合わせだけはしておかないと」

休んでる所長に、仕事の電話するかよ、ノザワくん。
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