がんばれ!ノザワくん
「ところで、見たことあるヤツが、ショッピングモール内をウロウロしてたんだが」

「え?誰ですか?」

「確か…オグリとカイノセって言ったっけかな」

ヤマ課長、大爆笑。

そりゃそうだよな、オグリ君とカイノセさんって、ヤマ課長の部下だもん。

「たしか、あいつらは、今日はお客様訪問に行ってるハズなんだけどな~、サボってましたか~」

「あれは、仕事やってる雰囲気じゃなかった」

「じゃ、帰ってきたら、説教しますか」

「個人面談っていうのもいいかな」

オーノ所長とヤマ課長が、そんな会話をしていると…

「ただ今戻りました~」

と、オグリ君が戻ってきた。…最悪のタイミングだな。

「けやきウォーク、偵察に行ってきましたよ。昼メシ食うついでに!」

でも、ヤマ課長の目は冷ややかだ。

「じゃあ、当然、ショップの方も見てきたんだろうな」

「へ?ショップ?何のですか?」

…どうやら、知らなかったらしい。ホントに、偵察してきたのかな?

「うちの取引先のショップができたって」

「そうなんですか?へ~、今度行ってみよ」

「ところで、偵察って、何の偵察に行ってたんだ?」

「昼メシ食う場所があるかどうかの偵察です!」

そんなことより、仕事やれよ~!

「で、お客様訪問の成果は」

「機械が故障したって話だったんですけど、行ったら直ってたんですよ。叩いたら直ったって。で、早めに昼メシを食べに行きました!」

だったら、もっと早く戻って来られそうだけどな~
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