がんばれ!ノザワくん
よねちゃんが、「ノザワ課長からで〜す」とおみやげを配っていると、いろんなところから、「これ、大丈夫?」という声が聞こえてきた。

そりゃそうだ。ソコモの人たちは、ほとんどが車通勤だもんな。クッキーとはいえ、酒が入ってるものを口にして運転するわけにはいかない。

「飲酒運転させる気かっ!」

アーマ課長が叫んでた。

「酒かす使ったクッキーらしいですよ〜、お酒は入ってないらしいですよ〜」

よねちゃんが、必死に説明する。

「どうしても心配というなら、自宅で食べてください」

でも、アーマ課長は、おなかが空いてたらしく、

「いや、今食べる」

と言って、早速袋を開いて食べていた。

「これ、食っても大丈夫なのか?」

クッキーを見つめながら、オーノ所長がノザワくんに聞いてた。

「アーマ課長が食べてたので、味はアーマ課長に聞いてくださいね」

よねちゃんが説明。

余ったクッキーをもらったノザワくんは、一口食べてみて、

「あ、大丈夫ですよ。お酒の味はしないです」

と言っている。

…確認してから買ってくればいいのに。
< 64 / 154 >

この作品をシェア

pagetop