がんばれ!ノザワくん
次の日。
販売店から、大量の顧客データが送られてきた。
データとは名ばかりで、交換する時に、住所や名前を記入してもらった用紙。要するに、顧客情報。
これを元にして、お詫びの品の、クオカードを送るらしい。
で、その名簿を、各事業所で作れ、というのが、本社の意見らしいんだ。…そりゃ、全国から、こんなに大量に送られてきたら、本社といえど、処理しきれないよな。
データの報告係が、セトウチさんになったようで、送られてきた紙を、一生懸命クリップで綴じようとしていた。
「くわ~、一人でできない~!」
かなり大きめのクリップなんだけど、綴じようとする厚さが3cmくらい…分けて綴じればいいのに。
「クリップの数があまりないのよ~っ!これは、この1個で綴じるのっ!」
は~、そうなんだ。
「それに、受付ショップの場所ごとになってるから、下手に分けるわけにはいかないのよ~っ!」
ヒーヒー叫びながら、どうにか綴じたみたいだけど…
これ、セトウチさんの独り言。オイラとしゃべってるわけじゃないことを、先に言っておく。
セトウチさんの努力の賜物は、そのままよねちゃんに渡された。
「入力フォーマットは送ったから、入力したら、報告してね」
「はい、わかりました」
よねちゃんは、鼻歌歌いながら、紙をめくって確認し、すごい勢いで打ち始めた。
「…なんか、すごい音が聞こえる」
ヤマ課長が、よねちゃんの様子を見に来た。
「あ、アフターの名簿作りか」
「そうなんですよ。こんなに量があるので、打つの大変なんですよ~」
「よねちゃんの速さなら、どうってことないんじゃない?」
「う~ん、このくらいだと、午前中には終わらないかもしれませんね」
…よねちゃん、午前中に終わらせようとしてたのか!?
販売店から、大量の顧客データが送られてきた。
データとは名ばかりで、交換する時に、住所や名前を記入してもらった用紙。要するに、顧客情報。
これを元にして、お詫びの品の、クオカードを送るらしい。
で、その名簿を、各事業所で作れ、というのが、本社の意見らしいんだ。…そりゃ、全国から、こんなに大量に送られてきたら、本社といえど、処理しきれないよな。
データの報告係が、セトウチさんになったようで、送られてきた紙を、一生懸命クリップで綴じようとしていた。
「くわ~、一人でできない~!」
かなり大きめのクリップなんだけど、綴じようとする厚さが3cmくらい…分けて綴じればいいのに。
「クリップの数があまりないのよ~っ!これは、この1個で綴じるのっ!」
は~、そうなんだ。
「それに、受付ショップの場所ごとになってるから、下手に分けるわけにはいかないのよ~っ!」
ヒーヒー叫びながら、どうにか綴じたみたいだけど…
これ、セトウチさんの独り言。オイラとしゃべってるわけじゃないことを、先に言っておく。
セトウチさんの努力の賜物は、そのままよねちゃんに渡された。
「入力フォーマットは送ったから、入力したら、報告してね」
「はい、わかりました」
よねちゃんは、鼻歌歌いながら、紙をめくって確認し、すごい勢いで打ち始めた。
「…なんか、すごい音が聞こえる」
ヤマ課長が、よねちゃんの様子を見に来た。
「あ、アフターの名簿作りか」
「そうなんですよ。こんなに量があるので、打つの大変なんですよ~」
「よねちゃんの速さなら、どうってことないんじゃない?」
「う~ん、このくらいだと、午前中には終わらないかもしれませんね」
…よねちゃん、午前中に終わらせようとしてたのか!?